第五回「大脱出」についての書簡禄 その2
監獄≒シュワの現実
かわず:というか
かわず:今回はかなりシュワ本人の実態とかキャリアとかひっくるめて
かわず:ごちゃ混ぜで見る感じになってると
気楽:だって、映画の話今言ったのとまんま同んなじですよ
かわず:ですね
かわず:蓋を開けてみれば『大脱出』は
かわず:出してもらう人=シュワ
かわず:出す人=スタローン
かわず:になってますもんね
気楽:シュワがなんかショボくれてて
気楽:スタローンが来てからやる気出すという
かわず:笑
かわず:でしたね
気楽:だから、そういう意味では脱獄ものとしてもちゃんとできてるんですよ
かわず:出来てたね
気楽:パピヨンとか、ショーシャンクとかでよく言われる
かわず:うん
気楽:刑務所は不自由な人生の比喩だ。いかに苦しい状況から脱出するために頑張るか、それこそが重要なんだという
気楽:結局あの刑務所はシュワのいる現実なんですよ
かわず:うんうん
気楽:ガラス張りだから浮気もできない
かわず:でもそう考えたとき
かわず:スタローンの脱獄のプロになった動機は設定上うまいのでしょうか?
気楽:息子でしたっけ?
かわず:うん
かわず:殺した犯人を一生ぶち込むために脱獄できない刑務所をつくるという
気楽:うーん、脱獄のプロであることと刑務所の設計者であることの関係性っすか?
かわず:そこに犯罪者をぶち込むっていう人が
かわず:自由のために脱出するというよくわからなさはあるよなぁという
気楽:脱獄のプロであるということはここまでの説明から必要性があるし、良いのだけど。なぜ、その設計もしているのかということですよね。
かわず:脱獄物のテーマ性と矛盾しねぇかな、と
気楽:あれが、スタローンの世界だからなのかなぁ(※スタローンの世界…ここではロッキーやランボーなどのように人間的な苦しみを描いた世界くらいの意味。)
気楽:シュワの自意識をスタローンがスタローン的な世界に直し、脱出させ、実はそれは○○○の陰謀だったという
気楽:そういうことでいうとタマフルのスタローン世界に迷い込んだシュワというのは正しそうだな
かわず:なるほど
かわず:その感じはね
かわず:ありますよね
気楽:重要なのは二人が一緒に苦しんだ時間は嘘ではないことですよ。
かわず:そうね
かわず:あの脱獄はすべてスタローンにかかっている感じは
かわず:あの映画がスタローンの世界に属しているということを意味していたけれど
かわず:二人が耐えた懲罰の熱は嘘ではないと
気楽:そうそう、クレバーな人の暗躍もあるけど、そこと熱い経験は別というね。
シュワルツェネッガー人間宣言
かわず:こんなことばっかり言ってると
かわず:シュワの姫感が増してしまうけれども(※姫…BLにおいての姫、王子などの男性同士の役割のこと)
気楽:いや、今回完全にヒロインでしたけどね
気楽:ツンデレだし
かわず:彼はやっぱり彼なりに活躍してましたよ
気楽:デレツンか?
かわず:排水口の蓋とったり
気楽:あ、その辺で言いたいことあるんすよ
かわず:ほう
気楽:タマフルだとシュワが泥かぶってやるかって感じでスタローン界に合わせたことになってますけど
かわず:そうそう
気楽:そうじゃなくて、これはラストスタンドでシュワの人間宣言が上手く行った後の世界ということなんですよ(※人間宣言…ここでは、ポツダム宣言受諾後に神と同列視されていた昭和天皇が「私は人間です」と日本国民に宣言したことでは勿論ない!)
かわず:ごめんちょっと様子見る…笑
気楽:w
気楽:コマンドーの頃のシュワは脱獄ものなんてできないんですよ。
気楽:だって究極生命体であって人間じゃないんだもの
かわず:要はあれかい?
かわず:シュワは今まで
かわず:エクストリームな存在ではなくて
気楽:一番の当たり役が殺人機械
かわず:ラストスタンドで等身大になったと
気楽:そうそう。かろうじてね。
気楽:まあ、その前から人間になろうなろうとはしてたんですけどね
かわず:してたっけ…笑
気楽:シックスデイとか、エンドオブデイズとか、コラテラルダメージとか
かわず:シックスデイは…そうか…笑?
気楽:あれ、だって普通のおっさん役ですよ
かわず:なんか強そうに見えたけどなぁ
気楽:妻を愛する良き夫なのになぜか変な組織に命を狙われる
気楽:なんで?どうして?って話でしょう?
かわず:まぁね
かわず:クローンだったんだっけ?(←ネタバレ注意)
気楽:トゥルーライズも、トータルリコールも、妻を愛する良き夫、けど実は?って話だったじゃないですか
かわず:うん
気楽:要は、前振りにしかならない設定だったんですよ、昔は。
かわず:はぁはぁ(←興奮しているわけではない)
気楽:それを、通常にしようと頑張ってたんでしょう、多分。
気楽:こう、96時間の前のリーアムニーソンみたいな感じにさ…
ラストスタンドとイーストウッド
かわず:あの…
かわず:アーカンソーの田舎の保安官…けど実は…というラストスタンドは
かわず:そう考えると決して人間宣言とは思えないけどな
気楽:昔のシュワに比べたらはるかに人間ですって!
かわず:まぁ…
かわず:まぁねー
気楽:あと、老いをキチンと描いてるのがいいわけですよ
かわず:そうね
かわず:「Old...!」
かわず:の台詞はかなり説得力ありましたね(※『ラストスタンド』にて「この老体にアクションはさすがに堪える…」という意味でシュワが吐き捨てた台詞)
気楽:もうね、辛そうなわけですよ。
かわず:イーストウッドみたいな顔とかしわとか
かわず:息上がりながらの肉弾戦とか
気楽:そうそう。
かわず:まぁぐっと人間らしくなりましたよね
気楽:ラストスタンドでは、シュワのキャラクターを再定義してて
かわず:うんうん
かわず:する必要もあったし
気楽:まず第一に無敵の男では決してない。
第二に、もう役立たずと言われる年寄り
第三にそれでも、若者よりはるかにパワフルな年寄り
てな感じにしたわけです。
かわず:そうね…笑
気楽:特に、第一、第三の描き方にシュワっぽさを出していたのがうまかった
かわず:ほう
気楽:ただ基本的には前にイーストウッドがやってることではある。
気楽:シュワっぽさの例を挙げると
かわず:おう!
かわず:待ってました!
気楽:まず第一の「無敵では無い」のインパクトはシュワとイーストウッドでは全く違うということ。
かわず:うんうん
かわず:イーストウッドは
かわず:リアルっぽくても
かわず:弾丸が当たりにくいぐらいの補正ですかね?
気楽:イーストウッドは強いけどよく死にかけますからね
かわず:死にかけるけど死にはしないぐらいですかね?
気楽:シュワなんてむしろ機械の役の時じゃないと死にませんから。
かわず:逆にか…笑
気楽:宇宙人とガチンコし終わった後も、気だるそうにしてるだけで大した怪我もしてないですからね
かわず:そりゃあ
かわず:無敵じゃなくなったときは驚きますね
気楽:えぇ!そりゃもう。
気楽:シュワルツェネッガーが無敵じゃないなんて世の中嘘っぱちだらけで何にも信用できなくなりますよ
気楽:幼い少年の心に刻まれた立った一つのこの世の真実だったのに
かわず:私の中では
かわず:おもしろ強いおっちゃんでしたね
かわず:ターミネーターは全然見ませんでしたし
気楽:私、親戚一同が集まる中で、みんなでイレイザー見ようと言って嫌な顔されましたよ
気楽:新作で借りてきたからみんな見たいだろうと思って
かわず:笑
かわず:そんな嫌な顔することねぇよなぁ
かわず:となるとそうとう驚かれたわけですね
気楽:他の子たちはイレイザー興味ないみたいだからねぇ〜、学校の怪談にしとこうねぇ〜みたいな感じで処理されました
気楽:そうそう
かわず:学校の怪談かぁ
かわず:流行ったなたしかに
かわず:下敷き持ってたよ
気楽:ケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケ
気楽:みたいなね
気楽:で、第三の強さの表現なんですけど
気楽:イーストウッドは要するに貫禄なわけですよ
かわず:ふむふむ
気楽:そこをシュワはもうここぞとばかりの力押し
気楽:ラストの格闘戦はほとんど格闘術というよりは機関車やプレス機のよう
かわず:うんうん
気楽:そこにはかつてのシュワの面影があるわけですよ。
かわず:凄かったねぇ
かわず:そうねぇ
第五回「大脱出」についての書簡禄 その1
大脱出サイコーーーっ!
気楽:かわずさん、『大脱出』どうでした?
かわず:サイコーーーっ
かわず:ですかね
気楽:サイコーーーっ!
気楽:ですか。
かわず:ちょっと盛られてますが…笑
気楽:なんか言葉だけ見ててもいかがわしい…w
かわず:え
かわず:「盛る=もる」ですからね…笑
かわず:気楽さんはどうですか?
気楽:もろちん、
気楽:サイコーーーっ!ですよ
かわず:よっ!
かわず:待ってましたぁーーー!
かわず:大統領ーーー!
かわず:ですね
かわず:なれませんでしたが(※『大脱出』主演・アーノルドシュワルツェネッガーは2003年から2011年にかけてカリフォルニア州知事を務めた)
気楽:断念しちゃいましたね、スキャンダルで
気楽:でも良いんです。
かわず:ん?
気楽:最高の俳優として戻ってきてくれたんですから!
かわず:あぁ
かわず:そうね
気楽:本当にね、シュワの復活の仕方が素晴らしい!
かわず:ほうほう
気楽:キム・ジウンよりいいんじゃないでしょうか?(※キム・ジウン…シュワ復帰作『ラストスタンド』の監督。シュワにとって『大脱出』は復帰後二作目の主演作となる)
気楽:より実際に近い感じがいいんでしょうね(※復活の仕方がということ、後々言及)
かわず:えぇ〜
かわず:まぁ〜
かわず:あれはあれで〜
かわず:いいじゃないのぉー
気楽:あれはあれでいいんですけど〜
気楽:ちょっと頭使ってまっせ、な感じがあって〜
気楽:そこがシュワっぽいちゃぽいけど〜
かわず:うーん
かわず:そうね
気楽:本気のシュワが見たかったんすよ〜
かわず:ラストスタンドでは
かわず:勘でしたからね
かわず:点と点が線に繋がったぜってシーンが
かわず:勘で解決されちゃって
かわず:しかもFBIより正しいという(※『ラストスタンド』にてシュワは牛乳配達のじいさんが死んだことから誰も気づかなかった事件の核心に迫った。このことにより尺を大幅に短縮し作品のダイナミズムを担保してくれたのだ!)
かわず:今回はでも
かわず:シュワちゃんよりスタローン頭よくなりすぎ感すごくありませんでしたか?
気楽:いや、けどあんなだった気もしますよ
気楽:デイライトとかも専門家ぶってた気がします。(※海底トンネルでの事故を扱ったパニック映画『デイライト』でスタローンは元レスキュー隊員を演じている。)
かわず:ほうか…笑
気楽:そのくせ最後はどうしようも無くなって、自暴自棄な感じで爆発させて事なきを得るんですよね、確か。
シュワはクレバー、スタローンはワイズ
かわず:ということはあれですかい?
気楽:?
かわず:今回はシュワ推しということで?
気楽:うーん
気楽:どっちも捨てがたいなぁ(アヘ顏)
かわず:なんだよそれ…笑
気楽:いやね、あれですよ。
気楽:スタローンはスタローンでもともとこう男気のある人なわけですよ
かわず:ふむふむ
気楽:エクスペンダブルズでみんな一緒に復活させるような人ですし
気楽:面倒見がいいというか、親分肌みたいな
かわず:アニキ感がねぇ
かわず:半端じゃないっすねぇ
気楽:それだ!
かわず:おう
気楽:そうそうアニキですよ、アニキ
気楽:じゃあ、シュワはどうかっていうとですね
かわず:うん
気楽:ちょっと違うんすよ
かわず:まぁ
かわず:そうなのかな
かわず:なにがちがうんだろ?
気楽:どちらも一人で軍隊と戦えるけれど
気楽:ダメージが違うというか
かわず:あぁ
気楽:ぶっちゃけ、シュワルツェネッガーは一人で良いんですよ
かわず:ターミネーターでしたしね
気楽:そうそう
気楽:究極生命体でしたから
気楽:あとシュワはなんか頭良さげというか
かわず:うんうん
気楽:実際、頭いいんですけど
かわず:それ言うと二人ともいいけどね
かわず:まぁ実際の頭のよさは別として対外的なイメージでね?
気楽:なんだろう、シュワの方がズルそう?みたいな。ちょっと優等生的なんですよね
かわず:クレバーな感じなんですかね
気楽:そうそう。コメディにでても手堅く当ててくる感じね
かわず:スタローンはワイズというイメージだなぁ
気楽:ワイズの前にストリートとかつけたくなる。
かわず:スタローンは
かわず:ずっとアクションでやってきましたもんね
気楽:自分の居場所を捨てなかった感じかありますよね、
かわず:うんうん
かわず:その点やっぱりシュワさんは
かわず:仕事選んでますね
気楽:やっぱり、何処か自分のイメージに敏感なんでしょうね。
気楽:で、政治家になるという。
気楽:これ以上ない感じ。
かわず:そうね
なぜシュワルツェネッガーは戻って来れたのか?
かわず:というかね
気楽:うん
かわず:ラストスタンドのときも感じたんですけど
かわず:アクション俳優としてはまだブランクあるように見えるんですね
かわず:大したアクションはしてないというか
気楽:体見せないのもそういうことじゃねえかなぁとは思うよね
かわず:派手に見える大技とかはちょいちょいありますし
かわず:物足りなさはないんだけどさ
気楽:一度、よぼよぼの裸体すっぱ抜かれてたし
気楽:うん
かわず:それで勘違いしてさ
かわず:大物っすよって気持ちでいるのは簡単なんだと思うんだけど
かわず:でもシュワはさ
かわず:禊と言ってもいいような苦行を受けまくってるよねここのところ(※禊と言っていい苦行…『ラストスタンド』で二階から落ちたり、『大脱出』で懲罰房や尋問室に自ら飛び込んだり)
気楽:そこが今回の味噌だと思うんですよ
かわず:うん
気楽:なぜシュワは苦行をしようとしているのか
気楽:そこまでして、映画界に戻ってこれたのか
かわず:タマフルの(※TBSラジオ『ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル』のこと。ここでは特に『大脱出』を取り上げた映画時評コーナーのことを指す)
かわず:宇多丸さんの評とかだと
気楽:うん
かわず:『BL特集』の影響もあるけど(※同番組内の別コーナーで同じ週に取り上げられた特集企画)
かわず:シュワがスタローンのとこ来て汚れを買って出てくれた的なことを言ってたけど
かわず:その辺と似た感じのことなんですかね?
気楽:そうそう。
かわず:そうなのか
気楽:要は居たんですよ。まだ頑張ってる奴が!
かわず:ほう
気楽:スタローンが第一線でまたがんばっていたからこそ戻ってこれたわけですよ!
かわず:なるほど!
気楽:エクスペンダブルズのスタローン見てくださいよ!
かわず:ふむ
気楽:血管なんて浮き出すぎていつ切れるか本当に心配になるほどですよ
気楽:あんなの漫画でドーピングしすぎたやつの表現でしか見たことなかったですよ
かわず:そうね
かわず:悪役のそれですよね
気楽:死ぬ気でやっとるわけです。
かわず:うんうん
気楽:それで、シュワは自分のシワシワになった腹をみて思うわけですよ
気楽:俺はいったい何をしているんだ…
気楽:大して美人でもない××を○○して
かわず:ちょっ…笑
気楽:俺のシックスパックはどこへ行った
気楽:俺の大胸筋はどうした
気楽:丸太のようだった上腕は…
気楽:…よし、映画にでよう
気楽:俺にはそれしかないんだと
かわず:そしてそんなシュワのもとに
かわず:手を差し伸べた人物がいると
気楽:スタローンですね
かわず:仏かなにかですか?
気楽:シルベスター・スタローンさんですよ
かわず:蜘蛛の糸的な話かと思いましたよ
気楽:受け入れてくれるスタローンの器のデカさですよ本当
第四回「ルームメイト」についての書簡禄 その3 ※ネタバレ注意
小ネタ
かわず:小ネタはいっぱいあるけどね
気楽:え、マジで。
かわず:深キョンがチャッキーみたいに脚切ってたこととか
気楽:ああ、してたね。
気楽:顔刺すのも良かったなぁ
かわず:顔刺してたんかなぁ?
かわず:全然原型残ってたし
かわず:刺し口がないし
気楽:傷はイマイチだったね
かわず:柄で殴ってたんかなとか思ってた
気楽:一応刺してたということなんだとは思うよ。
かわず:だから、お〜い〜って思っちゃったねあれは
かわず:あとは
かわず:映画よく見る人は必ず「そっちのルームメイトね」と思うってこととか
気楽:?
気楽:頭の中のってこと?
かわず:そうそう
かわず:深キョンが一人で喋ってる辺りで
かわず:はっはぁ〜ん
かわず:そっちのルームメイトね?
かわず:みたいな
気楽:ハイハイ、深キョン二重音声入りました〜。
気楽:ってなったね。
かわず:これあるあるネタというよりも
かわず:まんまと乗せられたの方が近いけどね
気楽:あれはちゃんとしたミスディレクションたったね。
かわず:あと、さっき思い出したけど
気楽:うん。
かわず:そうそう
かわず:キスといえば
かわず:深キョンもしたんだよね
気楽:それだー!
かわず:だよね?
かわず:これ重要よね
気楽:ルームメイトでそういう要素がないとはどういうことだと途中まで怒ってました。(※百合、というかレズのこと)
かわず:そっちかーい
かわず:でもそれはあるね
かわず:それはあるし
かわず:もっと女のこわい部分でどうこうって話かと思ってた
気楽:「女」が関係してるの?
かわず:キスが?
気楽:うん。
気楽:百合関係とは別にってことで
かわず:単純に高良健吾のキスと
かわず:深キョンのキスは
かわず:その後の北川景子の反応にちがいがあったなぁと
気楽:(深キョンにされた後の表情を脳内補完してしまってたからイマイチ思い出せない…)
かわず:ほう
かわず:あれさ
気楽:マズイな、これは。
気楽:うん。
かわず:深キョンの方が北川景子ドキドキしてたよね
気楽:あれ、やっぱりそうだった?
かわず:そう見えた
かわず:でも拒絶するという
かわず:一方で
かわず:高良健吾のキスはなんか悪い意味の緊張感が出てたよね
かわず:でも受け入れるという
かわず:なんかこれトリビアの種になりませんかねぇ
気楽:同人誌のタネにはなるんじゃないですか
かわず:そうか
かわず:なんかそんな大したことじゃない気がしてきた
気楽:けど、現実視点で見ると酷そうだなぁ。その同人誌
かわず:深×北
気楽:いや、大したことだと思いますよ。あのキスシーン完全に流してました。
気楽:北川ではなく、北上を先に浮かべてしまった私はきっと何かに洗脳されているでしょうね
かわず:か・ん・こ・れ
第四回「ルームメイト」についての書簡禄 その2 ※ネタバレ注意
キャスティング 深田恭子の魅力
かわず:ところでですよ
気楽:うん。
かわず:最初の方で言ってたウソっぽさがプラスに還元されてたって話なんですけど
かわず:それを支えてたのって北川景子と深キョンという二人の美系の役者でもありましたね
気楽:ああ、そう見るのか。
かわず:あの二人の共同生活ってウソっぽいウソっぽい
かわず:そこは結構キャスティングとしてありな部分でしたよ
気楽:「深キョンのナース姿!」みたいなことなんですね。
かわず:(そこかな…?)
かわず:ええ
気楽:理想像だがらあんな感じでいい訳ですね。
かわず:深キョンは年齢不詳感がすごいですから
気楽:確かに、嘘っぽい。
かわず:そしてやっぱり
気楽:家賃云々も嘘っぽかったしね。
かわず:そうね
気楽:うん。
かわず:それはでも脚本的なエッセンスだと思うけど
かわず:やっぱり深キョンの包んでくれそう感はすごかったですよ
かわず:ぼくね
かわず:ジッと観察してたんですわ
かわず:そしたらあることに気づいたんです
気楽:「深キョンのナース姿!」ですか?
かわず:ちがいます…笑
かわず:深キョンは
かわず:胸が大っきいです
気楽:ええっ!深キョンの胸は大きいのかい!
かわず:ええ、それもかなりです
気楽:知ってますw
かわず:えぇーっ!
かわず:そうですか…(´;ω;`)
気楽:ドロンジョ様してたじゃないですか
かわず:観察の賜物だと思ったんですが…笑
かわず:まぁそれでね
気楽:うん
かわず:要は巨乳ですよ
気楽:!!
かわず:もっと言うとおっぱいですわ
気楽:!!!
かわず:母性的な属性を体現してるんですよあれ
気楽:ああ、そうね。(※真面目な話になって気落ちしている)
かわず:でも途中からそれが怪しくなってくる
気楽:確かにそうだなぁ。失われたものを求めてたんですね。(※失われたもの…母親がいなくなっているので別の誰かからの愛情)
気楽:へっ。
かわず:北川景子の中でその像が揺らいでくるんですよ
気楽:深キョンの胸が揺らぐんですか?
かわず:そうです!!
かわず:その通り!!
気楽:マジか!
かわず:もちろん、象徴的な意味でですが
気楽:(ほとんどグラビア映画じゃないか)
かわず:けっこうマジな話ね
かわず:その辺りから深キョンは胸の大きさがわかりにくい服を着出すんですよ
かわず:深キョンへの疑念が確信に近づく事件があったんですが
かわず:階段で起きる事件ですね
かわず:そして
かわず:その辺りから深キョンは胸の大きさがわかりにくい服を着出すんですよ
かわず:もちろん、第四の人格の伏線とは言い難いけど、帳尻合わせでもありますが(※第四の人格…今回は特に詳しくは語りません)
かわず:草間やよいみたいなワンピースを着出すわけです(※草間やよい…水玉をこよなく愛する人)
気楽:あれは血が目立たない機能的なデザインでしたね
かわず:うん
かわず:けど普通に目立つという機能も併せ持ってましたがね
気楽:しまった!そうか。
かわず:つまり、北川景子の中で
かわず:母性的な他者としての深キョンから
かわず:得体の知れないだけの他者の深キョンという認識になるんですよ
かわず:まぁ、見てたら当たり前の心理的な流れですが
かわず:一応、衣装でもそれを表現していたんじゃないかな、と
かわず:そういうおっぱい談義でした
気楽:なるほど。
北川景子の感情変化
かわず:他になにか気になってることありますか?
気楽:母性的な深キョンが消えて行くのと主人公の中の変化って繋がりありましたっけ?(注※一人の性格の中から母性的なものが消えていくことと、劇中の感情の変化に関連性はあるのか?の意)
気楽:深キョンへの疑いだけになるのかな。(※深キョンへの疑い…他者としての深キョンへの北川景子の疑い)
かわず:うん
かわず:そうね
かわず:ルームシェアするのをやめましたし
かわず:高良健吾という新たな自分の庇護者(理解者)を見つけたという転換点にもなってるかなと
気楽:男の接近がむしろ無意識に不安定にしたのかもしれないですね
かわず:それもあるでしょうね
かわず:いままでルームシェア仲間でやってきてたわけですから
気楽:やっぱりバランスの取り方が変わってきたのが大きいか…
かわず:そもそもの話
かわず:事故による記憶喪失がこの話の大きな鍵ですけど
かわず:それも高良健吾が轢いたものね
かわず:男と関わってろくなことがねぇ、はあると思います
気楽:「私が裂けちゃう」とほむほむが言わせたように、
気楽:高良健吾は最初から心の変化をもたらす存在だったんですねぇ
かわず:そのようね
かわず:でもさでもさ
かわず:わたしの周りの女子中高大生
かわず:高良健吾のキスに引いてましたよ!
気楽:え?そうなの
かわず:そうでもなかった?
かわず:おれも引いてたけれど
気楽:ヤマトのキムタク見てから、キスする基準がおかしくなってるのかもしれない
かわず:それは…笑
かわず:いやいやいやって思ったけどね
かわず:そういうことちゃうくない…と
気楽:思い余っちゃったんでしょうね…
気楽:※
かわず:※
気楽:あ、けどそれでも引かれたという話なのか。
かわず:そうそう
かわず:引かれてていいんですよ
かわず:もう関係あるよ、とか言ってて
気楽:グイグイ来ましたよね。
かわず:それ肉体関係やろ!って思っちゃったのはわたしだけですか
かわず:まぁ本当の肉体関係では北川景子は救われないというところが肝の話なので
かわず:あれはあれでいいとは思ったんです
気楽:引かれる演出でいいと
かわず:うん
かわず:高良健吾くんはそっち方面こなれてないよ〜
かわず:っていうニュアンスもありましたし
かわず:きみだけやで〜みたいな
気楽:…あそこ本当は惹かれる演出のつもりだった気がするなぁ
かわず:笑
かわず:そんな気もしますが…笑
気楽:ルームメイトはこれくらいですかね
かわず:そうね
第四回「ルームメイト」についての書簡禄 その1 ※ネタバレ注意
ルームメイトは良い映画?
気楽:かわずさん、ルームメイトどうでした?
かわず:ルームメイトはねぇ
気楽:うん。
かわず:起承転結の転から先が珍しくおもしろかった印象だね
気楽:そうだね
かわず:転あたりまでで終わるものも多い中で
かわず:そこはしっかりやってたので好印象ではあるかな
気楽:何度も転してたしね。やりすぎ感もあったけどあれはあれで楽しい。
かわず:たぶんそういう意味では脚本は文句ないかな…あんまり
かわず:でもですよ!
気楽:?
かわず:演出面は許してないですよあの監督!
かわず:前科2犯ですよ!(※古澤健監督…『アナザー』(2012年)で1度かわずの怒りを買う)
気楽:www
気楽:いや、私もその辺ですね。気になるのは
かわず:確かにですよ
かわず:あの稚拙さというか
かわず:上手くなさというか
かわず:とにかく即物的に画を繋げていってるって印象を受けたんですけど
かわず:そこがあの物語の世界観というか
かわず:歪さ
かわず:ウソっぽさを際立たせてて
かわず:プラスに働いてる面はあったと思うんですよ
気楽:うんうん
かわず:でもウソっぽ過ぎて笑っちゃうとか
かわず:違和感あり過ぎて笑っちゃうとか
かわず:そこまでやってくれてはいないので前半はけっこう退屈しましたね
気楽:私、この作品については一言で説明できますよ。
かわず:ぬな!
かわず:気楽さんも人がわるい
気楽:ダメ映画かと思ってたら意外と違って瞬間的に結構興奮した映画。
かわず:あぁー
気楽:けど後で考えると騙されてた気になるんですよね。
かわず:ニューヨークタイムズとかには載らない感じのやつですけどね…笑
気楽:あぁ、そっちの感じのが良かったか。
かわず:騙された…?
かわず:というとあの辺の話ですかね
気楽:いや、普通の映画って違和感を上手に演出するじゃない。
かわず:?
かわず:ほう
気楽:ここはおかしい気がしませんか、みなさん?とかさ。あとから見たらこれおかしかったのわかりますよね、とか。
かわず:まぁ…そうかね
気楽:この映画の場合違和感がある理由が最初のうちはダメ映画だからにしか見えないんですよ。
気楽:例えば、母親との電話とか
かわず:はいはいはい
気楽:この程度でうんなことなるかい!とかさ。思ってしまうわけです。
かわず:自分から電話かけといてね
かわず:ブチ切れてましたからね
気楽:そうそう、そこまでキレるものか?と。あそこで母親が実はやばい人なんだろうなと感じさせないと納得できないわけですよ、観客は。
かわず:そういやそうだ
気楽:で、その辺は一応転のお陰で説明つくっちゃつくんですよね。(※起承転結の転…深キョンが多重人格者かと思ったら北川景子こそが多重人格者でした。北川景子の中に、本人、深キョン良、深キョン悪が住んでいる)
かわず:まぁね
かわず:そこがちょっとズルいとこでもあるよね
気楽:転のところ見たときは「あれ、もしかして全部演出だったの?」とか思いましたけどね。
かわず:そこは極めて怪しいよね
気楽:そうそう。よく考えると、あれ単なる演出の問題じゃね?ってのがあるんですよね。
かわず:うーん
かわず:母親の過保護設定は一応補足してたっけ?たしか
気楽:というか、一番の問題は私たちが見ていたあの映画の前半部分は確実にダメ映画だったってことです。
かわず:そうね
かわず:深キョンとの共同生活とかもさ
かわず:物語って本当にこのプロセス踏まなきゃいけないのかなぁ
かわず:と見てる途中に考えさせられちゃうような出来だったし
気楽:なぜ、やめようとしない!why!!って思いましたよね。
かわず:普通、鍋の後でもう関係フェードアウトするよね?
気楽:うん。しかも、あそこ鍋→連絡全くしてないのコンボですからね。
かわず:はいはい
かわず:もうそりゃ絶交ですわ
かわず:でも、あの辺りは脚本的にもそんなに上手く見えないよね?
気楽:そうね。そりゃ、観客にはたっぷり違和感が残りますけど、映画に対する信頼も落ちるよ〜、という感じでした。
小さいマヌケ見ぃつけた
かわず:でも鍋で客をガッチリ掴んでた気はするよ
かわず:客層は女子中高大生多かったし
かわず:ホラーの客層と似てたもの
気楽:確かに。鍋は良かったね。
かわず:アナザヘヴンといい(※アナザへヴン…脳みそシチューのシーンは有名)
かわず:ホラー業界は鍋に恨みでもあんのかと思ったよ
気楽:鍋の蓋を取ると〜は結構やられてるのに、見た目にもなかなか良かったよね。
かわず:そうね
かわず:あそこさ
かわず:普通鍋の蓋開けてやっぱり!ってなる流れが多いけど
かわず:その前に鍋の中身確定するじゃないですか?
気楽:そうそう、血だらけの台所に首輪があるんだよね
かわず:あ、言っちゃった
かわず:だから開けなくていいから!見たくないから!ってめっちゃ思わされたよね
気楽:…ハッ
かわず:ニヤッ…
気楽:間抜けは見つかったようだぜ…(※微妙に間違っている)
かわず:お前が言うんかい…笑
かわず:まぁまぁ
気楽:私はむしろハードルこえれるのかなぁと心配になってましたけどね。
気楽:ちゃんと超えてくれました。
かわず:まぁね
かわず:でもその話になると
気楽:うん。
かわず:冒頭の反則的な叙述トリックのことが引っかかりますね
気楽:ほう。
かわず:あれ?
かわずありませんでした?
気楽:あれですか。レストランで第三者に会ってることですか?
かわず:いや
かわず:事件現場で警察が捜査してるところですかね
かわず:北川景子は担架で運ばれてたよね?
気楽:うん。
かわず:その直後、画面上に出てちゃいけない人物がしっかり出てきませんでしたか?
かわず:警察の人がその人の気配に気づいてってところです
気楽:ああ、あったね。そのシーン。
かわず:女だ!逃がすな!って言うじゃないですか
かわず:アウトですよね
気楽:あれ第四の人格だとおかしくなるんですかね。
かわず:ハッ
気楽:ニヤッ…
かわず:どうやら間抜けは見つかったようだな…(※こっちも間違い)
かわず:なーる
気楽:場所は知ってていいんだったかがイマイチ思い出せないなぁ
かわず:いいんじゃないかな…
かわず:もう、いいんじゃないかな…
気楽:まあ、最後になるまであまり説明されなかった人格でしたしね。
かわず:いやぁ
かわず:でも大恥かく前にわかってよかったですわ
かわず:ダークナイトのときも
かわず:最後に『The Dark Knight』って出て
かわず:騙されたーっ!とか言ってましたしわたし
気楽:ああ、それ私もなりましたわ。
気楽:ずっと暗い夜だと思ってました。
かわず:一般の客でもわかりそうなのにわかってないってことが普通にあるし
気楽:原題ちゃんと見ろ、というね。
かわず:間違い方が恥ずかしいので
かわず:そそっかしいのはどうにかしたいもんです
気楽:作品ごとにたまにあることなのでそこまで気にしなくてもいいとは思うんですけどね
かわず:あの後知った風な顔して騙されるよ!って吹聴してた記憶があるので…笑
気楽:それは…w少し気をつけてもいいかもね
かわず:まぁね
かわず:じゃあこの件は解決です、はい…笑
第三回「劇場版 まどかマギカ〔新編〕 叛逆の物語」 についての書簡禄 その4 ※ネタバレ注意
比喩的な描写について(っていうかほむほむって最高だよね)
気楽:見直すと普通にいい話に見えたんですけどね。ほむほむは辛いけど。
気楽:あとスッキリしてないのはエンドロール後ですね(※エンドロール後…ここでは最後の銀の丘からの飛び降りを指す。)
かわず:QBの虚ろな瞳しか覚えてないなぁ
気楽:最初はもう狂ってると思ったんでスカーフェイス的に全て手に入れたようで実は…つって死んだのかと思ったんですけどね(※スカーフェイス…裏の社会に君臨し「世界のすべてを手に入れたー」といいつつ人間関係ぼろぼろ、やけになって白い粉の山に顔突っ込んでたら射殺された人。)
気楽:一つしかない椅子に座ってるんですけど、途中で二つの椅子にまどかと2人で座るシーンが出てくるんですよね
気楽:そっちではまどかが立ち上がり地面に倒れて溶けちゃうんですけど
かわず:全然思い出せない
かわず:こわい
気楽:イメージカットが続くんで覚えるのやめちゃうんですよねぇ
気楽:ほむほむも倒れこんで画面から消えますよね。
かわず:ほむほむorzしてさらにでかいほむほむが見てるあれですか?
気楽:それそれ!
かわず:あぁそこなら、はい
気楽:多分溶けて概念になっちゃうよつーことでしょうな
かわず:わかりにく…笑!
気楽:止めれば良かった!的な
かわず:ストレート過ぎてわかりにくい表現ですよそれ…笑
気楽:そうか…
気楽:地面にめり込んだから、世界に取り込まれた感じだと思うんですけどね
気楽:で、ラストの方、半分かけた世界ですよね。
かわず:あぁ
かわず:月ね
気楽:あれは円が(まどか)を表してるらしいので
気楽:まどかを一部奪っちゃった結果だというのはわかるんですけど
かわず:ふむ
気楽:奪われた方向に落ちるのがよくわからんのです
かわず:奪われた方向?
気楽:あそこ、月だけじゃなくて土地も半分になってませんでした?
かわず:なってたかなぁ…
気楽:二つあった椅子が一つになってる。
気楽:で、椅子がなくなった方が崖になってて、そこに向かってダイブする
かわず:なるほど
気楽:画面右にほむほむが落ちて行ったのは確かなんですけど、椅子の向きどうだったかなぁ、と。後ろ向きだった気がするけどそれでよかったかなぁと
かわず:それはわかりませんが…
気楽:もしあってれば、ほむほむは前のシーンだとまどかの椅子に当たる方に座ってるはずなんですよね。
かわず:ほう
気楽:まどかが消えたのは前から見て右側だったから
気楽:普通に考えると、ほむほむもまどかのように概念化したという意味で見てもいい気はするんですけど、椅子との位置関係を考えると気になるんです
気楽:なくなった方に落ちるって?みたいな。
(※いすの向きがあってれば、ほむほむはもともと自分がいた方向、つまりまどかとは逆方向に向かって落ちていることにもなる。好意的に解釈するなら、やってることは一緒だけど方向性が違っている、描写だといえるかもしれない。)
かわず:なんだろう
気楽:エンドロールで、まどか、ほむらを朝と夜に分けてるのも関係してそうなんですけどイマイチしっくりきていないという。
気楽:もう一回見たいですね。
かわず:単に攻殻の素子的ななんとなくの描写だと思ってました(※攻殻の素子…ネットの海を漂ってらっしゃるもはや概念的存在のお方。)
気楽:テレビ版ラストも脚本の拡大解釈で、魔女になったみたいな描写にされてましたもんね。
かわず:翼生えてましたっけ?
気楽:うん、真っ黒いやつ
気楽:多分そこから今回の話にしたんだろうなっていう
かわず:劇場版の最後は翼黒かったっけ?
気楽:悪魔になったときに黒い羽根が生えてましたよ
気楽:あと劇中花が良く出てましたね。(※花…ちなみにエンディングテーマでも多用されている)
かわず:ぽんぽん生えかわってましたね
気楽:魔女直前の病室にもあったりするんですよね
気楽:結構その手のアイテムまで見てくとまだ色々ありそうなんですよ。
気楽:やたら川や水面にに写す演出とかね。最初は不穏さのためかと思ってたんだけどどうもそれだけじゃなさそう。
QBの思惑と改変後の世界
気楽:キュウベエって円環の理には結局干渉できなくなったんですよね?
かわず:だとは思うんですけど
かわず:メカニズムさっぱりわからないんですよ
かわず:円環の理を確認出来たところであいつらはなにが出来るんですか?
気楽:ソウルジェムの中におびき寄せれば実験できるみたいな?
気楽:そういう意味では人格を取り除いたら干渉できないはわかりますけどね
気楽:おびき寄せに乗らなくなるんでしょう
かわず:QBたちはまどかという概念すら知らなかったんだよね?(※まどかという概念…改編後の世界ではほむら以外はまどかのことを覚えていない。さやかはほむらの記憶を一部託されて円環の理から引っ張り出された存在なので知ってる。)
かわず:それを確認するために…
かわず:見てたのはわかるんだけど
気楽:おい、ほんまに来たぞと。
かわず:あの辺りがわからなくて
かわず:あぁ
かわず:魔女化を促してたのか
かわず:QBは魔女化にどう関与してたっけ?
気楽:本当はもう円環の理に導かれるところを、無理やりそのまま放置
気楽:外界から影響がないのをいいことにさらに濁らせてみる。
かわず:あぁ
かわず:なにかで囲ったんですね
気楽:そうそう。
かわず:なにかは言ってた…笑?
かわず:なんかそういう素材なんですね
気楽:そういう性質の物質みたいな
気楽:ざっくり説明
かわず:んで濁らせて魔女化しろー魔女化しろーと
かわず:濁らせてたと
気楽:ほんまに魔女化キター!!
かわず:あぁ!
気楽:まどかもキター!!
かわず:あいつら!
かわず:チクショウめ!
かわず:んで
気楽:で、ほむらの暴走で貴重なサンプルを破壊されそうになってうっかり口を滑らす
かわず:はぁはぁ
気楽:「お前、喋れたんだな」 「ハッ!」
かわず:あれって畜生のふりしてたってことですか?
気楽:うん。
かわず:えぇ〜
かわず:QBってそんなことはしない奴だという信頼感あったのに
気楽:このいつ終わるとも知れん繰り返される茶番に付き合ったみたいなことまで言ってたよ
かわず:夢世界ではこいつは喋らなくていいという設定にされたのかと
かわず:その外だから喋れるということかと
気楽:二回見るとわかるけど、大体のことはキュウベエが悪かったことにされてるよ
かわず:ほぇ〜
気楽:ちなみにほむほむのがキュウベエより偉くなった理由もイマイチよくわからない。
気楽:概念ってそんなに強いのか?であればまどかも安心では?
かわず:それはQBたちが円環の理に干渉して自活できなくなった以上
かわず:魔獣っぽいものを倒してエネルギーを採取、提供できるのがほむだけになってるからじゃないですか?
気楽:それをほむほむはむしろインキュベーターに利用価値があるの言ってましたね
かわず:なんか小悪魔的セリフじゃないんですか
気楽:あのほむほむ最高ですね!
かわず:指でぐりぐりするところはちょっと危なかったですね
気楽:どういう意味ですか?気になります!
かわず:いえいえ
かわず:あの畜生を見るかのような視線、気だるい小悪魔台詞での指でぐりぐりですからねぇ
かわず:ちょっとねぇ?
気楽:ああ、そういうことだったのか!なぜ最高だったのかよくわかりました。
かわず:まぁ実際畜生を見てたっつってな?はは!
気楽:最後の世界ってまだ魔法少女いるんだよね。(※最後のさやかも指輪してた気が…)彼女らが魔獣を倒してると
かわず:なのかねぇ?
気楽:ほむほむなにしてんの?
かわず:世界の監視…笑
かわず:不安定なこの世界の監視ですよ…笑
気楽:ああ、まどかをね…
第三回「劇場版 まどかマギカ〔新編〕 叛逆の物語」 についての書簡禄 その3 ※ネタバレ注意
二回目以降はほむ目線で
気楽:かわずさん!二回目!!二回目お勧めですよ。
かわず:まじか…
気楽:ええ、感情描写の見え方が全然ちゃいますよ。
気楽:ということで三回以上の視聴をオススメします。
かわず:たしかに丘で泣いてるとことか
かわず:なんか泣いてんなぁーぐらいにしか思わんかったもんな
気楽:あそこ凄い重要なこと話してるのに意識行かないですよね。
かわず:ほへぇ〜と見てたわ
気楽:実際はあそこでまどかにとっても神になるのはしんどいといわれてるんですよね
(※一人ぼっちで遠くにいるなんて耐えきれないと、辛い選択だったことを匂わす。ただ実際は鞄持ちみたいなさやかたちがいるので、ほむほむの早とちりかもしれない。)
かわず:言ってたような…だね
気楽:それで「あのとき!私が!無理にでも止めておけば!!」云々と言って泣くという
かわず:あぁ
かわず:理にかなってるじゃん
かわず:ほむほむ
気楽:そうなんですよ!!
気楽:で、自分が魔女だとわかるわけじゃないですか。
かわず:あぁそっか
かわず:そのまま円環の理に回収されちゃうと
かわず:救えるもんも救えなくなる
気楽:QBにまどかを利用されてなるものかと、さっさと魔女化を進めて、マミと杏子に殺され、消滅することを選ぶわけです。
かわず:そうね
気楽:で、そこをまどか連中が救いに来るわけですよ。
気楽:ちゃんと回収してあげるから大丈夫だよと。QBにも干渉できないようにしちゃるよと
かわず:ふむふむ
気楽:けど、ほむほむはそんなんじゃQBにいつか(まどかが)追い詰められるのがわかってるわけですね。
気楽:そこでです!ここが重要なんですが、魔女として倒される寸前にまどかとの会話シーンが入るんですよ
かわず:入ったっけ?
気楽:入ります!
かわず:流れで喋ってるんですよね?
かわず:一連の
気楽:まどかの手らしきものが窓から出てくる映像にあわせて、モノローグの会話が始まる感じですね
気楽:で、最終的に二人で矢を射るシーンです
かわず:はぁ
気楽:そこの会話の内容が見た後と前だと全然違うんですよ!
気楽:まどかの方は「一人ぼっちになったらダメだよ」みたいなこと言ってるんですけど、それに対してほむほむは「ごめんなさい、もう逃げない。私どんな姿になっても云々」みたいなこと言うんですね。
気楽:これ悪魔化の話ですよ。噛み合ってないんです、会話が
かわず:ひぇ〜おどれぇ〜たな〜
気楽:ごくうか、あんた。
かわず:うぃっす、おらかわず
気楽:ああ、おまえだったか
気楽:前見たときに、なんでこの窓から出てくる腕リストカットあと見たいの一杯入ってんのかなと思ってたんですけど、あれはほむほむから見たときにまどかがボロボロに見えるということだったみたいなんですね
かわず:はぁ
気楽:で、裏切りをするわけですけども
気楽:あれって誰が困ったんでしょう?
かわず:まぁ裏切りというわけでもないんでしょ?
気楽:そうなんす
気楽:特にだぁれも困っとらんのです。さやかなんて生き返りました
かわず:そうね
かわず:しかも前よりちゃんとした子にすら見えましたし…笑
気楽:あぁ、二回目見るとさやかの雰囲気づくりスキルすごいですよ
気楽:「(ほむらのことを)マミさん知ってたんですか?」って、いの一番に聞いてたりとか
かわず:そうねぇ
気楽:ほむほむが三つ編みで入ってきて
気楽:ちらっと指輪を見せるなんてこっぱずかしい願望スルーしたりとか
かわず:知らなかったふりね…笑
かわず:もう残念じゃない美樹さやか!ですな
気楽:なんか安定したんでしょうね。家では杏子と同棲してるし
かわず:タチ的な意味でしょうか
気楽:女性だからそんなにたつもんもないでしょう
かわず:ネコは杏子でしょう
気楽:どうでしょうね、先にちょっかいを出して逆にやられるパターンも
かわず:恭介をスルーできるのも普通に成長してるなぁと
気楽:横にいますからね、赤
気楽:(杏子に)会いに来たとまで言ってましたよ
気楽:なんの話でしたっけ?
マミさんの影響
かわず:そういや絶好調のマミさん笑いませんでした?
気楽:絶好調のマミさんに立ち向かうなんてwww
気楽:どういう意味の絶好調なんでしょう?と少し勘ぐりたい
かわず:それがどういう意味だ…笑
気楽:いやね、
気楽:そこの後のシーンで犯人についてヒント出すでしょう?
かわず:うん
気楽:この世界を維持しようとしているということは、そいつはこの世界にいて一番恩恵を受けている奴だというわけですね。
気楽:それって、やっぱマミさんじゃねぇかって気がするんですよ。
かわず:まぁね
気楽:一応、真面目に言うとね
気楽:まどかがいる世界っていうだけでもちろんほむしか犯人いないし
気楽:マミさんの描写は、一人で戦うことを良しとするかいなかみたいな主題に繋がるわけです。
かわず:ほう
気楽:特に、仲間と一緒に過ごすことに違和感を感じて探り出すというのは
気楽:まどかのためにも私は一人になっても戦い続けなければいけないということと安息を望む心との葛藤そのものです
気楽:だから夢の世界を捨てる選択をする時点でそもそもある程度のほむほむの腹は決まっている
気楽:という描写にもなるわけです
かわず:ほうほう
気楽:マミさんが言う、こういうのが私の夢だったわとかね。一人で戦ってた私?馬鹿みたい!とかは要するにほむ批判だど
気楽:田舎もんみたいになってしもた
かわず:重ちー
気楽:オラのサンドイッチがないど?
気楽:まあ、それはそうとして、マミさん得してねぇか?とはやっばり思うんですよ。
気楽:特に、ナイトメア退治
かわず:ティロフィナーレの人だし(※ティロフィナーレの人…登場人物の中で自分が名付けた技名を叫ぶのはマミさんのみ。円環の理も初出はマミの一言。)
気楽:そうそう。
気楽:センスが…ってね。
気楽:まあ、それで面白いもん見つけたんですよ
気楽:ナイトメア退治の仕方。最後のケーキのくだり。あれマミさんの死に方じゃねぇかと
かわず:マミさん膨張しましたっけ?
気楽:それはしないですけどね。
気楽:まあ、ケーキ扱いで食われるわけですよ。
気楽:お前チーズ?とか言われて否定してね
気楽:んで、最後生首です
かわず:まぁべべ大好物チーズですしねぇ
気楽:なんかね、あんな退治の仕方で得するのマミさんだけなんですよ
かわず:それは…笑
気楽:あそこのさやかの雰囲気作り力も凄いすよ(※出だしからあのテンションができるのはさやかだけ!)
かわず:あれは単純にマミ主催だからあぁなんでしょう
気楽:やっぱり絶好調なんですよ。マミさん。
気楽:変身シーンのほむほむの最後の創作ダンスっぽいとこなんて見てられないですよ
かわず:だからそれはマミ主導だから当然ですよ
かわず:マミさんはそういう人なので
かわず:じゃあなんであの世界にマミさんが必要かの方が興味深いと思います
気楽:ほむが影にいたかったんでしょうね。
かわず:いや
気楽:主導権を握らせて、弱い頃に戻りたかったんでしょう?
かわず:それもあると思うけど
かわず:マミさんいないと誰もまとめる人いないんですよ
かわず:主導権握れてもほむほむには無理っす
気楽:あの最後の教室での浮きっぷり凄いもんね
かわず:うん
気楽:マミさんの代わりに杏子を立てれば意外に上手く行くんじゃない?
かわず:マミさん立場なくなるじゃん…笑
気楽:本当に立つ瀬がない…w
かわず:あれはマミにばかり都合がいいようで実はまどかのみんな一緒的な望みなので
かわず:条件をもとに組んで行くとあの関係性以上はないんですよ
気楽:けどまどか記憶なくしてるからわかんないですよ。
かわず:厳密には生前のまどかの希望としては…ですね
気楽:ああ、まとまって来ました。
かわず:というかほむほむの自己満世界なので
気楽:そうそう。
かわず:あの世界のまどかの実際の気持ちはどうでもいいんです
気楽:ほむほむは、最初はみんなと一緒に戦いたいという気持ちがあったんだと思いますよ
気楽:それで、ああいう感じの世界にして
かわず:ふむふむ
気楽:実際行動してみたら、マミさんが思いのほかアレだったんですよ
気楽:で、違和感も大きくなって。どんどん一人でいたくなって来て、探り始めるわけですよ
かわず:ほむが最初に相談するのが杏子であぁ…っていう
気楽:実際あの世界を壊そうとして止めたのマミさんだけですよ
かわず:まじか…笑
気楽:杏子はほむほむのマジさにすぐに感づきますしね
気楽:「あ、これ聞かないといけないやつだ」ってなるんです
気楽:ところが、ほむほむにこの世界おかしいみたいなこと言われて、マミさんどう反応したと思います?
かわず:なんて…笑?
気楽:ドン引きですよ!え、暁美さん何言ってんの?と。
気楽:ほむほむにそんなこと言っちゃダメですよ!
かわず:笑
気楽:ほむほむ、一瞬下向いてもうコミュニケーション諦めましたからね
かわず:ちょっ…笑
かわず:完全にマミさんのせいじゃないですか
気楽:でしょう?笑
かわず:ほむほむ、まどか好きすぎってよりマミさん嫌いすぎ…笑
その4につづく